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シニア起業のすすめ:人生100年時代を生き抜く新しい選択肢

シニア起業のすすめ 起業
起業

人生100年時代が現実となった今、定年はもはやゴールではなく、新たなスタート地点とも言えます。
従来の「学ぶ⇒働く⇒引退する」というライフステージは、長寿国である日本において再考が求められています。

引退後の人生が1/3を占める現状では、シニア起業が新たな選択肢として注目されています。

本コラムでは3回に分けてシニア起業についてお伝えします。第1回目の今回は、シニア起業のメリットとその可能性について、深く掘り下げて考えてみましょう。

人生100年時代の新たなライフステージ

人生100年時代において、従来のライフステージの概念は大きく変化しています。
この変化に適応し、充実したシニアライフを送るためには、新たな視点と行動が必要です。

65歳定年後の35年をどう生きるか

人生100年として、65歳で定年を迎えた後、まだ35年もの時間が残されています。この長い時間をどのように過ごすかは、人生の充実度に大きく影響します。単なる「余生」ではなく、人生の集大成として最も充実した時期にするためには、積極的な姿勢と新たな挑戦が欠かせません。

金融庁が発表した「老後2000万円不足」問題は、多くの人々に衝撃を与えました。この問題は、単に金銭的な問題だけでなく、シニア世代の生き方そのものを問い直す契機となりました。

国としても、高齢者雇用安定法の改正を通じて、働くシニアを増やす方針を打ち出しています。これには、定年延長、定年廃止、再雇用の促進だけでなく、再就職あっせんや社外での労働のあっせん等も含まれています。

再雇用という選択肢とその限界

企業での再雇用制度は確かに一つの選択肢ですが、それだけでは十分とは言えません。仮に会社員としての生活に満足していない場合、その期間が延びるだけでストレスを感じることも少なくありません。

また、再雇用では往々にして収入が低下し、これまでとほとんど同じ仕事をしているにもかかわらず、待遇が大きく変わることへの不満も聞かれます。

このような状況下で、自分自身でビジネスを立ち上げる「シニア起業」が注目されています。シニア起業は、単なる収入源の確保だけでなく、自己実現や社会貢献の機会としても大きな可能性を秘めています。

シニア起業のメリット

シニア起業には、経済面だけでなく、精神面や健康面でも多くのメリットがあります。これらのメリットを理解し、活用することで、より充実したシニアライフを送ることができます。

シニア起業のメリット

お金の不安解消

シニア起業によって、定年後の収入源を自ら確保することができます。

再雇用では収入が低下する場合がありますが、起業すれば自分のペースで収入を得ることが可能です。また、預貯金だけに頼らずに収入源を持つことで、経済的不安を軽減できます。

特に、年金制度への不安が高まる中、自らの手で収入を得る手段を持つことは、将来への安心感につながります。
さらに、これまでのキャリアで培ったスキルや人脈を活かすことで、効率的に収益を上げることも可能です。

孤独の不安解消

近年、単身世帯が増加しており、今後5割に迫るとも言われています。特に、仕事中心の生活を送ってきた会社員は、退職後に孤独を感じやすい傾向にあります。

シニア起業は、新たな人間関係を築く絶好の機会となります。

ビジネスを通じて顧客や取引先との交流が生まれ、同じ志を持つ起業家仲間とのネットワークも広がります。これらの関係性は、退職後の生活に新たな刺激と充実感をもたらします。また、社会とのつながりを維持することで、認知機能の低下予防にも効果があるとされています。

健康不安の解消

仕事を通じて得られるやりがいや人間関係は、心身の健康にも大きく寄与します。定年後に「出勤」がなくなることで急激に活動量が減少すると、身体機能の低下や精神的な落ち込みを経験する人も少なくありません。

シニア起業は、適度な緊張感と責任感を持って活動的な生活を維持する手段となります。

定期的な外出や知的活動の継続は、認知症予防にも効果があるとされており、健康寿命の延伸にもつながります。
さらに、自分のペースで仕事ができるため、無理なくストレスを管理しながら健康的に働くことができます。

資産形成と「生涯現役」の考え方

近年、日本のシニア層にも資産形成の意識が広く定着し、株式等での資産運用を始める人が増えています。これは、将来への不安に対する一つの対策と言えるでしょう。しかし、資産運用だけでなく、働き続ける「生涯現役」の考え方もまた、重要な選択肢となっています。

資産形成と生涯現役の考え方

資産運用と働くことの相乗効果

資産運用と起業活動を組み合わせることで、より安定した経済基盤を築くことができます。資産運用からの収益を元手に事業を拡大したり、逆に事業からの収益を資産運用に回したりすることで、リスク分散と収益の最大化を図ることができます。

「生涯現役」の意義

「生涯現役」として働き続けることは、単に経済的な面だけでなく、社会との接点を維持し、自己実現を図る上でも重要です。シニア起業は、自分のペースで働き続けることができる理想的な形態と言えるでしょう。自分の経験やスキルを活かしながら、社会に貢献し続けることで、充実感と生きがいを得ることができます。

シニア起業成功への道:次なる課題

シニア起業は魅力的な選択肢ですが、同時に多くの課題も存在します。ここまでシニア起業のメリットについて詳しく見てきましたが、実際に成功するためには乗り越えなければならない壁がいくつもあります。

次回は「シニア起業で失敗するポイント」についてお伝えします。シニア起業という選択肢を持ち始めたばかりの方はもちろん、すでに事業を始めている方にとっても、参考となる情報を発信していきます。

シニア起業の成功率は決して高いとは言えません。しかし、失敗のパターンを事前に知り、適切な対策を講じることで、成功の可能性を大きく高めることができます。

人生100年時代を豊かなものにするためのシニア起業という選択肢、あなたも検討してみてはいかがでしょうか。